流行歌、クイズ番組などの他に放送劇というジャンルがあった。
音声だけで構成されているドラマであるから、テレビ時代の今日からみればどのように受け取られるのか分からないが、当時は幾つかの放送劇が人気番組として多くの人に聴かれたのである。
その番組の放送時間になると女湯が空っぽになると云われた「君の名は」と言う番組はその典型であった。
戦時中にふと知り合った二人の若い男女のその後のすれ違いをテーマにした内容であったと思うが、少年向きのドラマではなかった。
上の右図は、昭和24年(1949年)10月から始まった「えり子とともに」と言う放送劇の台本が書かれた書物の表紙の図である。左の図は見開きの絵、下の写真ははスタジオでの放送の風景である。
この放送劇がどのくらいの人気番組であったか分からないが、私が聴いた放送番組の中ではもっとも心惹かれた番組である。
妻を亡くした大学教授と20台半ばくらいの娘やその周辺の人々との平凡な日常生活を描いたものであったが、何気ない会話の中にも独特な雰囲気があるように思われ、毎回聞き終わる度に不思議な幸福感を感じたような気がしたものである。
娘役を演じたのは声優の阿里道子だったが、マイクロホンから聞こえて来る声に何とも言えない魅力があり、今考えてみると、姿形が見えない分、イメージが膨らんだのかも知れない。
現在でも時々耳にする「雪の降る街を」という歌はこの放送劇の番組で生まれた劇中歌である。
なお、声優の有里道子は 先の「君の名は」のヒロインである「真知子」役としても出演していたとのことである。
音声だけで構成されているドラマであるから、テレビ時代の今日からみればどのように受け取られるのか分からないが、当時は幾つかの放送劇が人気番組として多くの人に聴かれたのである。
その番組の放送時間になると女湯が空っぽになると云われた「君の名は」と言う番組はその典型であった。
戦時中にふと知り合った二人の若い男女のその後のすれ違いをテーマにした内容であったと思うが、少年向きのドラマではなかった。
上の右図は、昭和24年(1949年)10月から始まった「えり子とともに」と言う放送劇の台本が書かれた書物の表紙の図である。左の図は見開きの絵、下の写真ははスタジオでの放送の風景である。
この放送劇がどのくらいの人気番組であったか分からないが、私が聴いた放送番組の中ではもっとも心惹かれた番組である。
妻を亡くした大学教授と20台半ばくらいの娘やその周辺の人々との平凡な日常生活を描いたものであったが、何気ない会話の中にも独特な雰囲気があるように思われ、毎回聞き終わる度に不思議な幸福感を感じたような気がしたものである。
娘役を演じたのは声優の阿里道子だったが、マイクロホンから聞こえて来る声に何とも言えない魅力があり、今考えてみると、姿形が見えない分、イメージが膨らんだのかも知れない。
現在でも時々耳にする「雪の降る街を」という歌はこの放送劇の番組で生まれた劇中歌である。
なお、声優の有里道子は 先の「君の名は」のヒロインである「真知子」役としても出演していたとのことである。